500gの壁



収穫した農作物を出荷する際,
重さによって等級が分かれるものがある.

ランデン1
ランデン
ちょっと見難いが,
極大のランデン(約3kg)の上に
極小のランデン(測ってないけど数十グラム)が乗っている図.


このランデンという作物もその一つ.
ランデンの用途は,
食べる用(サラダ)とジュース用とに大きく分かれる.

いずれの用途でも,
を切り落として出荷する.

ランデン2
葉と根を切り落としたランデン
手前が食用に出荷する『綺麗』なランデン
奥がジュース用に出荷する『ちょっと駄目』なランデン


選定の基準は大まかに次の通り.
1.見た目(傷が無いか?傷物は即ジュース用へ.
      鼠に食われた後があっても,もちろんジュース用へ.
      その他,丸い形が良しとされているので,
      あまりいびつなものもジュース用へ回される)

2.重さ(出荷先の規定で変わってくるが,
     上写真の時は150g〜600gまでが食用として出荷できる)


さて,
基準1は見て判断すれば良いだけなので,
比較的簡単である(見落としさえしなければ・・・)
問題は基準2である.
『秤を使いながらやればいいじゃん』
なるほど,正解.

・・・が,
相手は何トンもあるのです.
いちいち秤で測っていては遅すぎるのです.
で,
始めのうちは,
秤を使いながら感覚を養い,
その後は,
その感覚をたよりに判断しなければなりません.

それでも,
上写真のときのように,
150〜600gと基準が一つなら,
慣れてくるとそこそこ正確に判断できるようになり,
人間の感覚の鋭さに感心するわけです.

しかし・・・,
その後出荷先が変わり,

判定基準が二つになってしまったのです.
すなわち,
150〜500グラム(一等)
500〜1000グラム(二等)
そして判定対象のランデンは,
前回の数トンではなく,
数十トンにグレードアップ.

さらに速さと正確さが要求されるようになった訳です.

150グラムの判断は,
以前の経験が生きて,
早い段階でかなり正確に判断できるようになったのですが,
問題は500グラム1000グラム
特に500グラムは,
一等と二等を分ける重要な境界線.

二等のところは一等のものが入っていれば,
ゴミ(多分ジュースに回される?)になってしまうのです.
当然,大損

この作業は,
労働者3人と私の4人が,
ほぼ一ヶ月をかけて行った壮大な作業なのですが,
(1日10時間,ひたすらこの作業という日も何日もあった)
一週間に一回程度,
数トン単位で出荷します.


そして後日,
農場主が
「今回は何%がゴミだったぞ!」
と報告してくるのです.
まぁ,言う前から顔をみればわかりますが,
やはりこの瞬間は,
労働者側からすれば恐怖の瞬間.

一番最悪のとき(最初の出荷)は,
なんと20%ゴミになってしまったことも.
五分の一がゴミって・・・.
「何やってたんだ〜!」と言われても何も言い返せない.

しかし,
その後の作業で感覚が研ぎ澄まされていき(ちょっと大袈裟)
最後の出荷時には,
ゴミはわずか8%程度になったのである!
(自分で言うのもなんですが,秤を使わないでこの数字は,結構驚異的数字だと思われます)


こうして努力に努力を重ねて鍛えた感覚ですが,
他の野菜にもすぐさま応用!
とはなかなかいかないのが悲しい所.

つい先日までは,
ツッカーフット(白菜みたいな野菜),350gの壁に泣かされ,
今は,
ヴィルツ(キャベツに似た野菜),300gの壁に泣かされる毎日.



先はまだまだ長い...

Floeliche Weihnachten!(メリークリスマス)

ということで,
我が配属農家的,
12月24日の過ごし方.

午前中.
いつも通り仕事(土曜日なので午前中だけ).

・・・いや,
いつも通りじゃなかった.
畑へ出て野菜の収穫作業.
野菜に積もった雪を払いのけながら.
昨日までの天国のような仕事場から一気に屋外作業へ・・・.

うーん.
今日が土曜日で助かった.

昼食.
いつも通り.

午後.
コンスタンツ(ドイツ)の商店街へ行ってみた.
が,
閑散としている.
人っ子一人いないといっても過言ではない.
店は,
当然のように閉まっている.
日曜日に開いている店ですら閉まっている.
(欧州のクリスマスも,だいぶ商業戦略の対象になってきてしまった.
という話を聞いていたが,これを見るとやはり宗教的な行事であることを実感できる)

仕方が無いので,
街を当ても無くぶらぶらと散歩.
ミュンスター(大聖堂)の前まで来たとき,
中からパイプオルガンの音が漏れてくる.
その音に誘われるように,中へ.

中では,
地元(?)の子供たちが,
「キリスト生誕にまつわる伝説」
の劇を披露していた.
その合間合間に,
賛美歌を歌う.
伴奏をしている,
パイプオルガンとトランペットの音色は,
じんわりと心に染み込んでくる.

劇の後,
牧師さんが,
劇を演じた子供たちに蝋燭を渡しながら,
「この蝋燭をだれに捧げる?」
といったような質問をしていた.

その答えは
「おとうさんに」
「おかあさんに」
「イエス様に」
などのかわいらしいものから,

「今年亡くなった全ての人に」
「戦争で亡くなった全ての人に」
「食糧が十分でなく苦しむ人々に」
「ツナミの被害で,未だにちゃんとした家に住めない人々に」
といったようなものまであった.

またゆっくりと散歩をして,
家路へ.

夕食.
部屋中にクリスマスの飾りつけをした部屋で,
いつもと「ちょっとだけ」違うテーブルセッティング.
いつもと「ちょっとだけ」違う皿やコップ.
いつもと「ちょっとだけ」違う料理.

いつもよりゆっくりと料理を食べ.
食後のデザートに舌鼓を打つ.

場所をダイニングに移し,
大人はホットワイン.
子供はジュースを飲みながら,
おまちかね(?)のプレゼント交換.

そう.
交換である.
私のイメージでは,
親から子供へプレゼントするだけだと思っていたのだが,
子供からも,
両親へプレゼントが渡されていた.
私も一応,
家族に日本風のプレゼントを渡した.


その後は,
特に何をするでもなく,
おしゃべりしたり,
プレゼントにもらった本を見たりしながら,
ゆっくりとした時間を過ごす.

日が変わる前に,
一人,二人とベットへ.



そして,静かに夜は更けていく.




独り立ち

労働者達が,
クリスマス休暇で帰って,
今日で二日目.

つまりそれは,
とりもなおさず,
私が独り立ちして二日目.
を意味する.

まだ,二日目である.

特に変わったことは無い.
思った以上に順調に事は運んでいる.
・・・今のところは.

なにしろこの二日間,
作業をした場所が素晴らしかった.

いつも出荷している会社の作業場で,
以前に収穫しておいた野菜の調整作業をしたのだ.

何がいいって,
「寒くない」
そこに尽きるのである.

ただし,
厳しい面もある.
私の調整した野菜がその場で品定めされ,
出荷の可否が決まってしまうのだ.

これは精神的にかなりきつい.

しかも,
他の労働者がいたときは,
良くも悪くも,
「誰がやったかわからない」
という状況だった.

しかし,
今は違う.
全ては私の責任.
何時までに何箱.
それが出来なかったら私の責任.
調整した野菜の品質が良くなかったら,
それも私の責任.

前向きに考えれば,
責任が重くなった分,
刺激も大きいし,
やりがいもある.

今まで,
労働者に知らず知らずのうちに頼っていた部分が多かった分,
今のこのギャップにはまだ戸惑いも感じているが,
これをいい機会に,
また一つステップアップしたいものだ.



雪の土曜日

先週の土曜日.

また雪が降ったので,
ちょっと写真を撮って見た.
(写真はクリックすると拡大して見れます)

雪景色(TG)1

私の一番お気に入りの場所からの眺め.
真中に見えるのがボーデン湖.
その向こう側はドイツ.
自分の立っているところは,
太陽が雲に隠れて少し暗かったのだが,
ボーデン湖の方は太陽の光が差していて,
そのコントラストがまた良かった.

雪景色(TG)2

雪の上がった土曜日の午後.
黒い馬に乗って散歩するご婦人.
雪がちょっと少なくて,
真っ白の世界とまではいかなかったけど,
黒と白のコントラストが,
かなり画になってました.








この後,
今週(土曜日の時点では来週)一時帰郷してしまう,
労働者たちとの別れを惜しむべく,飲み会が開催されたのだが・・・.
スイスに来て初めて二日酔になった.
ウォッカはいけません!
そして二日酔を何とか覚まして,
リバーダンスを観に行ったのでした.

日常茶飯事!?

最近は,
間近にせまったXデー(労働者のクリスマス休暇)に備え,
牛舎仕事を修行中の身.

牛舎仕事では,
ウシ君達の排泄物をもろに浴びる危険があり,
例え無事乗り切っても,
独特の匂いが服(体全体)に染み付いてしまうため,
下着以外は,
全て牛舎仕事用の服に着替えるのが家の決まり.

で,
私は深緑
2色のつなぎを持っていて,
牛舎仕事には青のつなぎを着ることにしている.
しかし,
今朝着がえ場に行ってみると,
その青のつなぎが見当たらないのだ.
他の労働者にも辺りを見てもらったのだが,
どうしても見つからない.
しかたが無いので,
こういった万が一のときのために用意している,
もう一本の作業ズボン(黒)を穿いて牛舎仕事に向かった.

(普段,作業着は週末まとめて奥さんが洗ってくれることになっているため,
洗った後に,まだ干してないのかもしれないと思っていた.実際そうだったのだが・・・)


朝の牛舎仕事を終え,
作業着を着替えて普段の仕事に.

いつも通りの仕事が続く.

そして夕方.
事件は起きた.

牛舎仕事に向かうために,
作業着を着替えようと(深緑)着がえ場に向かう私に,
奥さんが突然話し掛けてきた.
もとい,怒鳴りつけてきた!

奥さん「あなたは☆△@×※・・・の?
 私 突然のことに,始めほとんど聞き取れず,
   「え?何ですか?
   『っつうかなんで切れてんだ??』
奥さん「あなたは牛舎も同じ服で仕事してるの?
 私 「いや,ちゃんと着替えてますよ?」
   『だから今こうして着がえ場に向かってるんじゃん
奥さん「どの服着て牛舎仕事してるよの?
 私 『なんでこんなけんか腰なんだ??』
   「普段は青いつなぎ着てやってますけど・・・」
奥さん「なんで今日の朝は着てなかったのよ?
    その服(今着ている深緑のつなぎ)着てやってたんじゃないの?
    牛舎仕事は汚れるから着替えなさいって言ったでしょう?

 私 『はは〜ん.思い違いで怒ってるんだな.
    それにしても,今日の朝私が何着て牛舎行ったかなんて,どこで見たんだ??
    少なくとも私は奥さんのこと見てないぞ?』

   「あーそれなら,朝探したんだけど,青いつなぎが見つかんなくて,
    黒い別なズボンを穿いていったんですよ
   『干し忘れたことに気付いてくれるかな?』


しかし,私の考えは甘かった


奥さん「何で無いのよ!私は昨日全部洗って全部干したのよ!
    無いわけが無いわ!ちゃんと探したの???

 私 「はぁ,ちゃんと探しましたよ.でも無かったんです
   『え?干した?少なくとも着がえ場じゃない所でしょう.そしたら見つけられない.
    それにしても,なんでこんな不毛なやり取りしてんだろ?
    早く牛舎行かなきゃなんないのに・・・』

奥さん「いーや,私は全部干しました!
    もう一度ちゃんと探してみなさい!!

 私 『えーっ!?5人で探しても見つからなかったのに・・・』
   「はぁ,じゃあもう一回見てみますよ・・・

しかたなく探しに行く私.
干してあったのが何かの拍子で落ちて,
どこかの影に隠れてしまったということも,
無きにしも非ずなのでね・・・.

しかし,
案の定見つからないつなぎ.
まぁ,当然といえば当然.

そこへ,再び奥さん登場.

奥さん「どう?あった?
 私 「いや,無いっす
奥さん「何でないのよ.私は全部干したのよ?昨日!
そういって辺りをゴソゴソ探す奥さん.
私も探すフリををしながら様子を伺う.
 私 『いやぁ,無いっしょ

そして,数十秒後・・・

奥さん「あっ!」
 私 『ん?もしやあったのか??ドキドキ
奥さん「最後に洗ったやつはたぶんまだ洗濯機のなかだわ〜
 私 「え?
   『はぁ〜〜!?今更何言い出すんだこの人は?』
奥さん「そうそう,昨日全部洗ったのよ.
    でも最後のはまだ干してなかったんだわ.

そう言って洗濯場のほうへスタスタと.
 私 『おいおい.確かにさっきは全部干したと言い切ったぞ

洗濯籠を一つ抱えて戻ってくる奥さん.
奥さん「やっぱりこの中に入ってたわ〜」
 私 「え?まじですか?」
   『なんだそりゃ?まぁ,でもやっと自分の非に気付いたか
奥さん「ごめんね〜.まだこれ濡れてるから,
    今日の朝穿いてたズボンで作業してね.
    それとも,これ穿く?でも冷たいわね.あはははは.

 私 『何笑ってんだ〜!?
    しかもその謝ったんだか謝ってないんだかわからんような,
    (あきらかに心がこもっていない)誤り方は何だ?
    自分の非を認めたくないんだな?
    しかも,これ穿く?って誤魔化し方下手すぎ(笑)
    でもこんなの怒られ損じゃないか〜.
    謝れ,今すぐ手をついて謝れ!!

と,カチンときた私だが,
すぐに,
 私 『でも結構よくあるパターンだよな.この人の場合.
    怒るだけ時間の無駄だ
と思い直し,
 私 「(その濡れてるつなぎを着るのは)結構です.
    やっぱり冷たいのは嫌ですからねぇ.
    今日はこっちの黒いズボンで仕事しますよ.はは〜ん
といってそそくさと着がえだす私(早く作業にかからねば).
奥さん「あらそう?明日には乾くから,明日はこっちで仕事しなさいね」
 私 『なんだそれ?こっちで仕事しなさいねって,
    普通の作業着と違う服なら,何を着ようが私の勝手でしょ〜!!(笑)』

   「あ〜,はいはい

(日本語訳の過程で,多少の意訳があることを付記しておきます)


こんなコントのようなやり取りが,
日常に起こったりしちゃうんです.
しかも,
他の労働者とのやり取りも含めると,結構頻繁に(笑)
正直やり取りをしている時はかなり腹立たしいのですが,
これを書いている今となっては,
笑いのネタでしかないw.

勘違いは誰でもするものです.
でも,自分が間違っていたことに気付いたら,
素直に謝れる.
そんな人間になりたいものです.

(実際,引くに引けなくなっちゃったりして難しいですけどね)


ま,これも貴重な体験!(なのかな?)


ちなみに,
作業着を洗ってくれている奥さんには,
いつも本当に感謝しています.

満員御礼

無事,
演奏会を終了しました.

会場は街の教会で,
それほど大きくは無いのですが,
お客さんもたくさん入ってくれて,
立ち見が出るほどでした


演奏のほうは・・・
自分としては予想以上に満足のいく演奏ができたと思います
さすがに演奏会に向けて調整しただけのことはあったなと(自画自賛).
普通だと響きすぎる印象のある教会ですが,
人がいっぱいだったので,
丁度いい具合になり,
演奏中もいい気分で吹けました.

全体の演奏も,
『これが一週間前あんなにボロボロだった団体か?
と思うような出来・・・.
うーん.
こっちの人たちって本番強いんでしょうか?

本番での驚異的なまとまり感を感じながら,
『これが出来るならもうちょっと練習からまじめにやったらどうなのよ?』
と思ってしまうのは,
私が日本人だからなのかなぁ.



演奏会の最後には,
私たちの伴奏に合わせて,
会場の全員で「きよしこの夜」を歌ったりして,
クリスマス気分も盛り上がり,
とてもよい時間をたくさんの人と過ごすことが出来ました.

教会でのクリスマスコンサート.
音楽を通して,
また一つかけがえのない経験が出来ました.





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郵便バスの奇跡

みなさん,
どこかに置き忘れたものが,
誰かのやさしさによって帰ってきた経験,
ありませんか?


そう,
あれは家政研修最終日.
ビール工場見学に向かう途中のことでした・・・.

ビール工場は山奥にあり,
私たちは「Post Bus(郵便バス)」を利用しました.

*郵便バスワンポイント解説*
ポストバス1
郵便バス(ワゴン車タイプの小さいのもある),ちなみにベンツ

この「郵便バス」は,
もともとは「郵便馬車」が起源.
スイス国内の郵便物を集配していた馬車が,
同時に人も運搬していたというのが,
現代で「バス」に変わったというもの.
だからこの「郵便バス」は,
「郵政省」の管轄するバスなのです.
このバスのすごい所は,
スイス国内いたるところで走っているということ.
アルプスだって越えちゃうんです!
極寒の冬のアルプスを,
手紙を待つ人の為に,
危険を顧みず配達した郵便馬車の精神が,
今でも息づいているように感じます.

ポストバス2
センティス山,山頂付近まで人を運ぶ,二階建ての郵便バス
これはアルプスじゃないけど,
こんな山の頂上でも,
時刻表があって,
しかも,
その時刻表に正確に運行されているのです.


で,
ビール工場に行くには一度乗り換えなければならなかったんです.

乗り換えのバスに乗ろうとしたとき,
あることに気付きました.

『・・・カメラは??』

そう,
またやってしまいました.
どこかに置き忘れて来たのです・・・.
(一回目はウルムに行った時に細目4男君のカバンの中に)

焦る私.
ビール工場見学に同行してくれた通訳の方にお願いして,
前に乗っていたバスにあるかどうか,
無線で聞いてもらうことにしました.

しかし,
もしあったところで,
そのバスはすでに数分前に別な目的地に発車している訳で,
どうにもならないという諦め感が私を支配していました.


・・・・・・.


無線のやり取りから,
確かにそのバスにカメラがあることが判明しました.
でも,
そのバスはかなり遠くまで行くバスで,
同じ停留所に戻ってくるのが半日後とのこと・・・.

『あぁ,もう駄目かなぁ』
そう思っていると,
バスはおもむろに発車しました.
しかも,
ちょっと考えられないスピードで・・・.

『え?なになに?まさか,まさか・・・??』

くねくねした山道を,
バスはかなりのスピードで走って行きます.
いや,ほんとに「大丈夫?」って位のスピードだったんです.

数分後,
前方に一台の郵便バスが!
しかも運転手さんが手にしているのは・・・,
紛れも無く私のカメラでした.

私がお礼を言う暇もなく,
止まってくれていたバスは発車し,
私の乗ったバスはUターンしました.
そうです,
私の乗っていたバスは,
運行経路と違う道を進み,
前のバスを追ってくれたのです.
(後から,乗客のおばあさんが不安になって「これ,ちゃんと○○まで行くよね?」と運転手に聞いていた.おばあさんごめんなさい)

こうして,
2台のバスに乗っていたお客さん,
そしてこれから乗るであろうお客さん,
運転手さん.
多くの人に迷惑をかけながら,
カメラは無事私の手元に戻ってきたのでした.

たった一つのカメラの為に,
運行経路はいわずもがな,
「定時運行」の前提まで犠牲にしてくれた,
郵便バスの運転手さん達に,
感謝の気持ちで一杯になりました.



ある人は言いました.
「これ,スイスだから戻ってきたんだよ.他の国ならこうはいかないと思うよ」

スイスの良さを改めて感じた出来事でした.

スイスご旅行の際は,ぜひ「郵便バス」をご利用ください.

ザンクト・ニコラウス祭

今日は,
「ザンクト・ニコラウス(聖ニコラウス)がやってくる」
というイベント(名前適当につけました)で演奏してきました.

以前の記事でもちょっと書きましたが,
12月6日は,
「聖ニコラウスの命日」で,
欧州の一部の地域(カトリック系?)では,
この日も祝日としてお祝いするのです.

そもそも,
このニコラウスさん(なれなれしい),
実在の人物らしく,
私の聞いた説明と,
ネットでの検索結果を総合すると,
困っている子供や娘さんたちを沢山助けた伝説が多いようです.
「サン・ニコラウス 伝説」などでググッて見てください(笑)
そして,
「子供たちに物を与えて助けた」伝説が,
後のサンタクロースになるのですねぇ.
ちなみに,
サンタクロースの,
白い口ひげを蓄え,赤い服を着たちょっと太目のおじいさん
というイメージを定着させたのは,
アメリカのコカコーラ社のようです・・・.


で,
今日の祭の本題.

まず,
私たちのバンドがクリスマス曲(主に賛美歌?)を演奏.
そして,
その音に誘われるように,
ぞろぞろと子供連れの家族が集まってくる.

午後4時.
ちょうど5曲目を演奏しているときに,
彼らはやってきた!

・・・そう,「彼ら」である!

私『うわぁ〜,ニコラウス団体様だよ〜』
【思わず音を外してしまった私(未熟者)】


サン・ニコラウス祭1
会場となった小学校前の広場で,子供たちに語りかけるニコラウスさん

で,
一通りお話が終わると,
ニコラウスさん達は,
子供一人一人のところへ向かい,
お話をする.

私の想像する会話
ニコ「今年一年,いい子にしてたかなぁ?」
子供「うん,今年は逆上がりができるようになったよ!
   妹や弟にもやさしくしたよ」

ニコ「そうかそうか,じゃあいい子にしてたご褒美を上げよう!」
子供「ありがとー!えへへ」
(想像力乏し・・・)


サン・ニコラウス祭2
子供一人一人と話すニコラウスさん達(確かに一人じゃ大変だ)

ここで,
気になることが一つ.
赤いマントを羽織っているのがニコラウスさんだというのはわかる.
(赤いマントというのはアメリカからの逆輸入っぽいが)
が,
傍らにいる黒い人はなんだぁ〜?
サンタクロースの必携アイテムの一つ,
白い袋はニコラウスさんではなく,
彼が持っていて,
お菓子や林檎を子供に配っている.

指揮者に聞いてみたところ,
もともとは,
悪い子供を袋に詰めて,
森へ連れて行ってしまう人らしい・・・
えっ!?
サンタクロースの裏側では,
文字通りそんな「黒い力」がうごめいていたの?

黒い人の説明に関しては,こちらのサイトの「黒ビート」の項がわかりやすいかも.

『クリスマスには,サンタさんが袋いっぱいにプレゼントを詰めて,皆に幸せを運んでくれるんだよ』

なんて悠長なことは言っている場合ではない.
幸せの象徴(おおげさ)とも言えるあの袋の中には,
すでに数人の子供が詰め込まれているかもしれないのだ!(笑)

写真を見れば,
ニコラウスさんの傍らには必ず「黒い人」がいる.
子供たちも迂闊なことは言えない訳だ.
まぁ幸いにも(?),
この会場では袋詰にされた悪い子いいなかったようで,
無事イベントも終了.
ニコラウスさんたちは馬車に乗り,
颯爽と帰ってゆかれました(学校の裏側にw).


子供たちは,
黒い人からお菓子をもらって嬉しそうでした.
今日は子供のためのイベントですからね.
子供が喜ぶ顔を見れて,
私も素直に嬉しい気分になりました.
めでたしめでたし.


サン・ニコラウス祭3
ニコラウスさん達の乗ってきた馬車

・・・その後私はというと・・・.
ニコラウスさんには話し掛けてもらえませんでしたが,
ニコラウスさんをかたどったパンを一つと,
ジャケットの両ポケットいっぱいに落花生をもらって帰りましたとさ.

『ちっ,今日ビール切らしてるのに
夢のない大人に育ってすみません・・・



Das Radio

最近,
ケラーと呼ばれる地下倉庫の中での仕事がほとんど.
そんなこともあって,
一日中ラジオをつけて作業している.
(正直,ラジオでも流していないと,気分が滅入ってやってられん)

こちらのラジオは,
日本のように,
やたらとしゃべりが多い,
というスタイルではなく,
どの局も音楽が中心である.

1時間に一回,
または30分に一回ニュースが入る以外は,
ほとんど音楽を延々と流している.
(途中少しCMが入ったり,曲紹介はあるが)

今聞いているのは,
ドイツはミュンヘンのラジオ局が放送しているやつ.

欧米のロックやポップス曲の,
週間ランキング上位(?)が,
次々に流され,
1日に4〜5回流される曲もある.
それだけ何度も聞かされれば,
嫌でも頭に残る.
ちょっとした洗脳みたいだ(笑)

ちなみに,
今一番多く流されているのは,
「マドンナ」の曲.
(最近,アルバムを発売したようで,どのCDショップでも大々的に宣伝している)


日本にいたときは,
「洋楽」はほとんど聞かなかったのだが,
彼女や友人,後輩に教えられて,
名前を知っている歌手の曲がでてくると,
好き嫌いは別として,
なんとなく嬉しくなる.
お気に入りは「SHAKIRA」


最近は,
クリスマスシーズンということもあり,
クリスマス関連の曲も多く流れてくるのだが,
それに混じって,時々,
「We are the world」
という曲が流れてくる.
We are the world


中学生時代,
英語の担当教師がこの曲を好きで,
「英語の歌の勉強」
という名目で歌わされたのを思い出した・・・.
(なんとも強引な・・・)
みんな渋々の中,
先生だけ張り切って歌っていたのが忘れられない.
(曲自体はいい曲だと思いますけど)

それにしてもこの曲.
当時(?)のアメリカポップス界の有名人たちが,
こぞって参加しているのだが,
(アフリカの子供たちへの募金呼びかけかなんかのイベント?)
中心人物は,
ライオネル・リッチー(納得)と,
今では別の方面での話題の多い
マイケル・ジャクソンだったんですねぇ.
知らなかった.

im Dezember

12月になりました・・・.
師走です.
坊さん(?)も走る師走.
早いもので,
スイスに来て10ヶ月目に突入です.
研修も1/4を残す所となりました.

そんな12月.
嬉しいことに,
音楽関係のイベント目白押し.


まず,今週末(4日).
12月6日は,
キリスト教の「聖ニコラウスの祝日」です.
ちなみに,
聖ニコラウスはサンタクロースの元になった人.
こちらのサイトをご覧下さい.

そして我が町にも,
聖ニコラウス(に扮した人)がやってくるのです.

で,
基本的には,これ子供のためのイベントなんです.

が,
聖ニコラウスを歓迎する演奏にでて来ます.
地元の小中学生と一緒に・・・.

いきさつは・・・,
市民バンドの下のカテゴリーに,
小中学生中心のバンドがあるんです(先生は市民バンドの人たち).
で,
彼らが聖ニコラウスを歓迎する演奏会をすることになっているのですが,
その日,
トランペットの1stを吹く人が一人もいない(何で?)!
そんなことで,
昨日,
指揮者(SWISS BANDの演奏会に連れて行ってくれた人)に,
「暇?」
と言われて,
「暇です」と.
えぇ,もちろん初見ですけど,何か?



次に来週末(11日).
こちらは市民バンドの
「Advent Konzert」本番!
Adventとは,待降節(クリスマス前4週間の準備期間)の意.
9月から練習してきたわけで,
ちょっと大学時代の定演を思い出したりなんかして.
追いコンでやった
「威風堂々」も吹いちゃったりなんかして,
ちょっと感慨深かったり(?)
まぁ教会でやるってとこと,
アルプホルンと競演ってとこがかなり自分的に良い.



さらに翌週(18日)には,
ミュージカル「リバーダンス」
以前の記事でも紹介しましたが,
チケット買ってしまいました!
これ,今のところ(てかもう終わるけど)今年最大のイベント




次の週末には,
もうクリスマスで,
その次の週末は,
もうジルベスター(大晦日).
夕方にはジルベスターコンサートがある予定.
そして新年を迎えるわけです.
除夜の鐘を聞かずに・・・.

仕事の方は・・・,
「野菜農家は,冬は結構暇で仕事が楽になる」
はい,そんなことありません(今のところ)
確かに外(畑)での仕事はほとんどありませんが,
仕事のきつさ的にはほとんど変わらないし,
むしろ寒さがあいまって辛くなってるかも.
しかも21日には,
クリスマス休暇のため,
他の労働者達が帰郷・・・.
・・・一人で仕事・・・.

はてさて,
どうなることやら12月.





追記:スイスで「新年おめでとー!」とかやってる頃には,
   日本じゃ初日の出も終わってんだよな・・・.

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